イタリアには世界遺産もふくめて歴史的建造物が国土全体に広がっています。

例えばローマ:古代ローマの遺跡から徒歩数分でルネサンスを代表する芸術家の作品に出合え、道路の向こう側には紀元前8世紀のローマ建国伝説の記念碑がある、その反対側には20世紀ファシズムの時代の建造物がある、といった具合です。

イタリア半島は地中海のほぼ真ん中に細長く出ていますね、地中海を通じて多くの民族とその文化・宗教が絶えずやってくる位置にありました。ギリシア、アラビア、トルコ、北アフリカそして、アジアからも…です。

イタリアの歴史は面白エピソードが一杯。歴史のパノラマ・・楽しみましょう。


マルコはなぜイタリアに惹かれるの?


・北イタリアの街歩きをしていると戦没者慰霊碑・写真パネルによく出会います。それぞれの町で大切に扱われている様子が伺えます。戦没者のパネル

 よく見ると兵士だけではなく、青年男女、子供、老人も多数含まれています。彼らはなぜ、どのように亡くなったのだろうか。

・第二次世界大戦末期、ファシスト政権ムッソリーニが崩壊した後、王家・バドリオ新首相はすべてを放棄して連合軍が上陸した南イタリアに逃亡しました。そのため

 ドイツ軍が撤退するまでの600日、北イタリアの民衆は虐殺行為を繰り返しながら撤退していくドイツ軍、同じイタリア人でありながらナチスに協力し続けるファシス

 ト党員たちと激烈な戦いを展開したのです。

・この間、民衆は男女の別なく結集し、命を投げ出したのです。自分の住んでいる町を愛着をもって、家族の祖先たちに対するのと同じように接す

 るイタリア人の国民性は、足並みをそろえてファシズムと戦った歴史に繋がります。ボローニャの(チネテカ)名画座で2012年4月25日イタリア解放記念日に体験した

 ことは戦争末期1944-45、日本とイタリアの終戦のむかえ方の大いなる相違から、日本にいては絶対不可能な感動に包まれました。

 



・「ある村の慰霊碑には広島原爆の慰霊も一緒にしてくれている」と聞きました。 イタリア人に敬意を抱きます。

・彼らは古きものを愛するだけでなく、それから生きるエネルギーをもらっている、ことが次第にわかってきました。私マルコもそれにあやかりたい気持ち   

 でいっぱいです。多少の利便性を犠牲にしても、古いものを大切にしてきたし、これからもしていく。

・ローマのヴェラーノ墓地でイタリア映画に貢献した人たちをお参りしましたが、レジスタンス(抵抗運動)で亡くなったパルチザンの人たちのお墓・慰霊碑も旅行中、見  

 逃してはならない、と心がけています。